私ががん出前授業を始めたのは、山梨県で2012年にがん対策推進条例が施行され、その中にがん教育があり、がんアクション協議会の2012年の活動の一つだったことがきっかけでした。
最初は、がん教育の普及のためにという思いで、学校の先生方に出前授業のお願いをしていましたが、なかなか実現できませんでした。
それは、私は医療者や医療関係者ではないからだと思います。
ある時、小学校の校長先生が私の体験談、私の想いを聞いてくれました。そして「清水さんがするならいいよ」と言っていただき初めて実現できました。...
その学校では毎年1回継続してできるようになりました。
また興味を持ってくださった先生にはお伺いをし、私の立場が同じようなこどものいる保護者の立場であること、その上でこどもたちはどのようなことに気をつければいいのか、保護者のリスクは?、もしもの時の生活のことなどを体験談とリンクしながらお話しさせていただきました。そして先生との話の中で実現した学校もありました。
昨年10月には、中学校で道徳の授業の公開講座として実現できました。
これも校長先生、教頭先生が私の体験談の話を聞いて下さったおかげです。道徳として『いのちの大切さ尊さ』を、生徒たちが自分のために、周りの人のためにできることを考える授業をさせていただきました。
そして、その公開講座に他の学校の先生が来てくださっていて、その先生が今度はご自身の学校での出前授業を依頼をしてくれました。
今までの出前授業を振り返ってみると、先生方が私の体験談を聞いて下さり、共感してくれ実施できたのだと思います。
一体験者である私の話に耳を傾けてくださった先生方に本当に感謝しています。
私が体験談を話す出前授業は、『みんなだったらどうする?』という一緒に考えていく授業です。
1人でも多くの人に『いのちの大切さ』について考えることをしていただきたい・・・そしてがんに対する偏見のない世の中にしていきたい・・・それは、自分のため、家族のため、多くのがん患者のため・・・そんな想いです。
私が話しているのは、私の体験談が少しでも世の中のお役に立てるなら・・・そんな想い・・・ただそれだけです。
こんな世の中だからこそ、こどもたちが、周りにいる大人たちが、『いのちの大切さ』『生きること』『相手の立場に立って考えること』などを考えるきっかけになってくれたらいいなと思います。
コメントをお書きください